人生に驚きと絶望を

絶望と闇を愛する THE 気分屋による乙女ゲー感想日記

絶対階級学園 感想

お久しぶりです!

 

さて、絶対階級学園のVita版が発売されたということで、以前から気になっていたので購入しました。真相が用意されてる謎解き系ゲームにはホイホイされやすい私です。ミステリー万歳!!しかも?マークでCERO:Dをもぎ取るなんて流石すぎて購入待ったなし。

流血表現などで引っかかるわけではないんです。ただ、血が流れないのに、ここまでこころがしんどくなる作品は初めてでした!

 

攻略順は、いろんな方の意見を参考にしながら、

陸→十矢→壱波→ハル→レイ

でプレイしました。初見では、レイ様とハルくん落ちと予想。このプレイ順、とても良かったです。オススメ。初回の陸は石ころ→薔薇の順でやりましたが、2周目以降は薔薇→石ころでやりました。メンタルつらかった。

真相ルートに関しては、わりと金太郎飴なので、好きなキャラを最初に持ってきたらいいと思います。が、敢えて勧めるなら、

陸or壱波orハル→十矢→レイ

かなぁと。十矢が前3人より少しネタバレあったので。レイ様は絶対、最後、推奨。おねえさんとの約束だよ。

 

ネタバレに触れない範囲で端的に感想をまとめると、己の倫理観が試されるゲーです。父と2人、質素でつましい生活を送っていた主人公ネリは、とある事情からセレブ学園と名高い『櫂宮学園』に身を置くことになります。ところがどっこい、この櫂宮学園は絶対的階級制度に基づく、とんでもない学校です。今までの常識や価値観なぞくそくらえです。いや、櫂宮学園にいる生徒からすれば、これこそが『常識』なのですが……。そもそも『常識』とは……(哲学)

 

すべての生徒が、『咲きほこる薔薇、名もなきミツバチ、捨ておかれた石ころ』といういずれかの階級に属するのですが、ネリちゃんはまずミツバチ階級へ転入します。ここから、ネリちゃんが己の倫理観と戦っていくのです……(共通ルート)。 そして共通ルートでの選択肢の結果、薔薇か石ころのどちらかに階級異動され、各キャラの個別ルートへ……という展開になってます。

ちなみに、薔薇ルートはもれなくメリバEDが多いです。個人的にはメリバも好物なんですが、わりとこころがしんどいメリバばかりだったので……まぁやってみれば……わかる……。各キャラにそれぞれ薔薇ルート、石ころルート、真相ルート(石ころルートの後日談)がありますので、結構なボリュームです。薔薇ルートの連続プレイはオススメできない……メンタルズタボロにされたい方はどうぞ( ◜◡◝ )?

石ころルートが正規ルートです。階級差の恋愛が楽しめます。そして、その後の後日談として真相ルートがあるので、真相解明しつつ、カップルになりたてほやほやの2人が見れる。微笑ましいゾ!

先にも言いましたが、己の倫理観と戦うので、血を見ない類のこころのしんどさがあります。ハルとレイ様の薔薇ルートが特にしんどかったです……でもとても良い終わり方だったので個人的には好き。

そして全てを乗り越えた先にある真相、そしてその後の2人の人生ーー。どのキャラも『おまえら今度こそ幸せになれよぉぉおぉおぉお(号泣)』でした。ほんとに。絶対階級最高です。各キャラの真相まで見て、初めて納得できることもたくさんあります。フルコンしなければわからない幸せがそこにある。

 

さぁ、貴女も櫂宮学園へ、ようこそ

 

(以下、各キャラごとの感想。ネタバレ含みます。)

 

 

◎鷹嶺陸

バカ薔薇様……もとい、赤薔薇様可愛すぎませんかね???初回は彼の石ころルート行きましたが、めっちゃ乙女ゲームでした……。俺様で横柄で傲慢で我儘王子様ですが、恋をすると少年というかなんというか……少年がそのまま大きくなったみたいな??(語彙力)  まぁそのせいでコツさえ掴めばわりとチョロい赤薔薇様。根は優しくて真っ直ぐなんですよね。

それから、やはりcv.浪川の力がすごい。とても安心する。こいつ、クソ傲慢我儘王子だけどまぁ大丈夫だろう、という気持ちにさせてくれます。今までプレイしてきた乙女ゲーでcv.浪川キャラに手酷く裏切られたことないからでしょうね。ちなみに反対語はcv.みきしんです。毎回cv.みきしんのキャラにはビクビクする。しかし今回のエドワード先生は良い人でした。良かった(安堵)

薔薇ルートは、ネリの女帝感がわりと好きなEDでした。突き詰めるならとことん突き詰める系女子、嫌いじゃない。まぁそれでも絶対階級の薔薇ルートは、本当に自分の倫理観を試されるようで、終始こころがしんどいですね。陸ルートはまだマシだけど。あの異常な常識が蔓延る世界で、今までの自分を信じ続けられるかと言われると難しいと思います。ネリちゃんすごいよ。

真相ルートを終えて、やはり赤薔薇の陸という虚像は、過去の経験ありきなんだと改めて思いました。もっと自分に力があれば、もっと自分に金があれば、権力があればーーボスを死なせずに済んだ、と。でも、絶望でしかなかった過去と、嘘で塗り固められた現在を乗り越えて、教師という立場を選んだ陸はさすがだと思いました。最後、「家族になろう」と言おうとして言えなかった陸が私は大好きだ!!!!!!

 

◎七瀬十矢

とにかくどうしてそこまで頑なに二見くんを許せないんだろうってのはずっと引っかかってたんですが、真相知るとなんとなく理解できます。『弱かったから』父は自殺した。『弱かったから』母は入信して我を見失った。『弱かったから』ーーあいつは裏切った。そういうことでしょうか。弱さに逃げて裏切ってしまう人間が、心の底で許せなかったんでしょうか。そんなことを思いました。

でも真相ルートやってて、十矢ほんとにメンタル強いなって感じました。陸、壱波、ハルは、自分の過去や罪に押し潰されそうになって弱気になってしまう展開だったのに対して、十矢は「俺の希望はおまえだ。おまえがいれば俺は頑張れる」というメンタル面の強さで主張してきます。かっこいいぜ。

 

加地壱波

ほんとこいつ、何回ビンタかましたろうと思ったことか!!!!!石ころルート終盤でやっと改心しますが、もう仏の顔も三度までですよ!!!!おまえネリちゃんの心の寛大さに感謝しろよおぉお!!!?!?

まぁ……荒ぶりましたが、壱波は一番人間らしく人間臭い人物です。あの環境だと、誰もが保身に走り、自分を守ろうとするだろうと思います。私も聖人じゃないので、いざあの環境に置かれたら壱波のようにならないとも言えないし、それはとてもわかる。だがしかしな……。

軟派な態度で女の子をとっかえひっかえ、付き合っては捨て、を繰り返している壱波ですが、彼の過去を知ると幾分納得しました。母親から捨てられた過去。妹を見殺しにした罪。誰かに愛して欲しい、でも裏切られるのが怖い、傷つきたくないから裏切られる前に捨てる。そんな負の連鎖が作られていたんだと思います。結局みんな一番大切なのは自分なんだろ、と信じ込んでいた壱波の心の殻をぶっこわしたネリちゃん。びっくりするほどの最強メンタル。

 

◎五十嵐ハル

五十嵐ハルは、いいぞ。なにしろ石ころルートが可愛すぎる。年下なのに全然年下ぶってないし、むしろタメ語だし、『あんた』とか言ってくるし、照れた時可愛すぎるし、卑怯である。彼のルートは、『オフィーリア』が深く関わってきますが、水に浮かんでるハルくんのスチルは本当に美しくて儚げで、あんなシーンなのに魅入ってしまう闇深さもある。何度拒絶されても、水克服のために懸命に助力するネリちゃんと、だんだんと彼女に心開いていくハルくんがとにかく微笑ましい。最後の、お風呂場で告白シーンは全俺が頭を抱えた。

『母が水難で亡くなったのは、自分のせいだ。そのせいで父はひたすらオフィーリアの絵を狂ったように描き続け、自分はずっと憎まれ続けていたんだ』とずっと思っていたハル。展覧会で、初めて母と子供(自分)が描かれた父の遺作を目の当たりにし、泣き崩れたハルくんにもう私も号泣しました。ちゃんとハルくんも愛されていたんだよ、と。『その人を愛さないと、良い人物画は描けない』というお父さんの言葉、良い言葉ですよね。

 

鷺ノ宮レイ

ああああああレイ様ほんとしんどかった泣いた。きっと誰しもが落ちるであろうレイ様。私も例外なくレイ様落ちです……レイ様最高でした……。このルートのために絶対階級学園やってほしいって言っても過言ではない。

薔薇ルートはとにかくしんどかったです。Vitaを何回も投げたくなったし電源切りたくなった。彼に相応しい人間になるために、嘘を嘘で塗り固めて身動きが取れなくなる。三ノ宮さんが怖すぎて震える。個人的に一番こころがしんどいルートでした。でも、最後のレイ様の涙と、少しだけ希望の残された終わり方に泣きました……。

薔薇ルートやると、石ころルートの幸せ感が身にしみます。幸せといっても、階級差もさながら、いつ現れるか分からないショウの人格という問題山積みなこのルート。ネリを傷つけてしまう前に、ショウの人格ごと自分と一緒に消してしまおうと、バルコニーから自殺しようとする場面で号泣しました。自殺を止めようと自分の喉元にナイフを突きつけるネリ。それを止めようとするレイに向かって、『レイさんが死ぬなら、私を助けることはできませんよね。だって死ぬってそういうことじゃないですか』と言うネリちゃん最高にかっこいいです。

真相ルートは……本当に……学園長が父親だなんて一番吐き気がする展開じゃないですかほんとつらい。飛んだサイコパスだなオイ、と思っていましたが、鏑木は最後まで予想を裏切らないサイコパスでした。君は一体どこに消えたのよ(謎)。やっぱり、レイルートやってて一番すごいなと思ったのは、きむりょの演技ですね。レイとショウ、そして2人が1つになったときのレイの演じ分けが上手すぎて。

3年後のレイネリには、もうただただ幸せになってほしいと願うばかりです。あの時間差のロボットプロポーズは微笑ましすぎて机に頭を打ち付けました。

 

◎総評

全て含めて、絶対階級は鷺ノ宮レイのために作られたゲームじゃないかと言っても過言ではないと思いました。ほんと、是非最後までフルコンしてほしい作品。施設時代の各キャラの番号も、名前から文字られていたりして、うまいですね(レイ→0番、五十嵐→50番、壱波→18番など)。

各キャラごとに薔薇、石ころ、真相ルートが用意されてるんで、ぶっちゃけボリュームあるなって思いましたが、真相と過去を知ってこそ、『各キャラの性格や言動には、これが影響してるんだ』っていうのが深くわかります。なかなか作り込まれた作品だと思いました。ありがとう絶対階級?